金曜日。
週末の作業所は来所したメンバー多数。
おれは昨日、一昨日に休んで今日通所して明日からまた2連休。
夕方になって首が痛み、医師処方の薬は既にありませんが、帰宅したいまは治まっています。
今日は「ものはいいよう」の話。
コロナで材料仕入れが難しくなり、工場稼働率が落ちたことやレートの関係で、輸入ものギターの値段がすげーことになっていますが、木材もむかしからの型番には、かつては端材扱いだったものが使われるようになりました。
エレキギターについてはよく知りませんが、アコースティックギターはフィンガーボードやブリッジに使われる「エボニー」が「珍しいストライプ!」などと謳われ、縞模様のものがショップの壁に吊るされています。
コロナ以前は「漆黒のエボニー!」が宣伝文句だったのに。
ショップのおにーさんたちは「音色には影響しません」といいますが、実際はどうなんでせう。
ところで、ハカランダ、という木材は、1969年までのマーチン28系、サイド&バックに使われたもので、別名はブラジリアン・ローズウッド。
ワシントン条約で伐採出来なくなり、材木商やメーカーのストックしか使えなくなりました。
いま現在、それを使ったマーチンは売値が700万円だとか。
たまにYou Tubeのデモ動画で見かけますが、サイド&バックの木目がうねっていて、業者さんは「このハカランダらしい木目をごらんください!」と熱弁しています。
でも、1969年以前の木目はうねっていません。
「うねり」は木の根元付近を使うからで、縛りがないころは端材だったようです。
1970年からはインディアン・ローズウッドが使われるようになり、現行品もその仕様です。
10年くらいまえから、インディアン・ローズウッドもそろそろ使えなくなるぞ、とあちこちから聴こえるようになり、近い将来にそうなることは間違いないようです。
代替材は、ウォルナット、サペリ、セン、など。
いまは技術も上がり、ラミネート材(要するに木片チップを固めたもの、合板)のものでも良い音色のギターが増えたといわれていますが、おれの世代だと、合板のショボい鳴りが刷り込まれていて、ラミネートギターはちょっと。
うちのギターはヘリコプターの羽と同じ材料を使っていて木より薄く響く! と70年代でも100万円超えだったオベーションも、名前だけが残って資本があっちこっちに動き、いまでも細々と在るようですが、やはり「木」には勝てなかったようです。
ここまで。
明日も書きます。
今夜の1曲。
アクセス数54回。
市井のギタリスト&シンガーsetzerさんによる『Sweet Memories』。
オベーションで弾き語っています。