月曜日。
作業所は週始め。
相変わらず来所する者が多い。
新しいメンバー数人も定着し、それはたぶんコロナと関係があるのだろう。
朝一から夕方まで目一杯のスピードで仕事をした。
単純な手作業なので、ダラーとしてるとかえって疲れる。
数量を想定し、そうなるようにあれこれ工夫すると、時間がはやく過ぎる。
さて、ほぼ毎日そうなのだが、帰宅してテレビやエアコンを点け、パソコンを立ち上げ、グラスに氷を入れてウイスキーを注ぐころには、ここの更新のためのテーマのようなものは既に手のうちにある。
だが、いざ書く段になると、忘れている。
毎日そんな感じ。
しかし、今日はそうではない。
ビートルズ、ア・ハード・デイズ・ナイト、のイントロについての考察を、思いついては忘れる日々が続いていたが、今日はここまで引っ張れた。
以下に。
あのイントロを、世界中のギタリストが「こーじゃね?」と試み、それはいまも続いているようだが、おれが聴いた限りでは、CharがNHKの音楽番組で披露した音が、最もオリジナルに近かったように思う。
すげーむかしのことで、緒川たまきがピカピカに輝いていたころの話。
番組の詳細は忘れているが、MCが緒川たまきでCharはゲスト。
「Charって上手いよね」という声が各方面から聴こえ始めたころだから、まー、むかしのことです。
MCが「何か弾いてみて」とCharに振ると、あのイントロを「ジャーン」と弾いてドヤ顔のCharに「何それ? 真面目にやってよ!」的な対応のたまき。
「えー、これが分かんないかなー」と困惑するChar。
「自分が一番上手いと思っているんでしょ!」とたたみかけるたまき。
Charが困った顔を、おれは滅多に見たことがないが、あのときは「なんでやねん! このクソ女!」的な表情でしたな。
緒川たまきを好意的に思っていたおれは、「嗚呼」と。
Charは確信に満ちた顔で「ジャーン」と弾いた。
たまきがすっとぼけたのか、マジであのイントロを知らなかったのかを考えたが、どうも知らなかったらしい。
そこまでの展開で、おれは野坂昭如『黒の舟唄』を想った。
「♫男と女の間には、ふかくて暗い河がある。誰も渡れぬ河なれど、エンヤコラ今夜も舟を出す♫」
あー、今まさにそうなっている、と感じたのである。
あのイントロを弾いて、音はほぼ合っていたのに、そういうことは滅多にないのに、こうなってしまうのか。
いつも忘れるネタであったが、記してしまうと、呆気ないっすね。
ここまで。
明日も書きます。
お約束的に『ア・ハード・デイズ・ナイト』を下に。