木曜日。
作業所で、午前中は、痛い左親指に負担がかかる仕事であったから、おれだけ別メニューであった。
午後からは皆おれと同じ仕事になって、誰よりもはやくこなしたいおれは、ピッチを上げた。
この作業所に来たころ、仕事が終わると数量を記帳するのだが、おれは最もはやい者の半分であった。
真面目に取り組んでいるのに、この差は何だ、と悔しかった。
試行錯誤して、いまはおれが1番はやい何人かのひとりである。
精神障害者の作業所であっても、競争はあるのである。
競争を意識しない者は、いつまで経っても仕事がおそい。
傾向としては、就労の経験がある者は、競争を意識するが、ない者はしない。
まだ年若く、就労を目指している者も、それが成った者は、朝一から来て、仕事もはやい者であった。
就労したいといいながら、作業所の仕事がトロい者も少なくなく、そういう者は、営利企業でシゴカれた経験がないのであろう。
その経験があるおれは、福祉作業所であっても、競争をする。
単純な手仕事であるから、そういうオプションを付けないと、やってられない側面はある。
ホチキスの針を替えるときは、F1のタイヤ交換のノリで。
アイルトン・セナのころ、あれはストップウオッチで計測されていた。
いまはF1を観ないが、変っていないと思う。
ではでは。
ここまで。
明日も書きます。