木曜日。
8時半には新宿区役所の戸籍係待合椅子に座っていた。
改製原戸籍謄本を取得するために。
春先に借金の保証人になっている親族が亡くなり、放置するとこっちに債権者が来る。
財産放棄の手続きをその者の子がしているが、トロい。
電話で「メールアドレスを教えろ」といい、集めた情報を羅列し「何処で何が必要か、ファイナルアンサーで返信しろ」とメールした。
返信は来たが文面は「恐らく~これでだいじょうぶでしょう」でおれは更にアタマにきた。
この手の案件で「恐らくだいうじょうぶでしょう」とは何事か。
「こちらが二度手間三度手間にならぬようきっちり精査しろ」
そうメールしたら返信が来ない。
おおよそのことはネットで調べ、上記謄本が必要なことは分かった。
だから混んでいる電車に乗って朝早くに新宿へ行ってきました。
作業所には少し遅れて着いた。
いつも通りの仕事をして帰宅すると、ちがう親族から電話が来た。
「そんなにかっかするのはやめたら?」
彼女はおれによくしてくれる人だが、おれは「ダメな血統の者がまたしくじった」といい、誰それのどこがダメかを詳細に語った。
誰それには亡母や亡祖母が含まれている。
彼女はたまに電話をくれるが、たいていは先祖や親族を自慢し「だからあなたも誇りを持って生きなさい」などという。
そういう展開になると、いつも「うぜー」と感じていた。
今日は「うぜー」を具体的な言葉にしたわけだが、彼女は途中で電話を切ってしまった。
彼女は80歳である。
それを忘れていた。
後味わるし。
ここまで。
明日も書きます。
選曲はいまひらめいたプロコルハルム『青い影』を。