水曜日。
定休日。
朝早くに駅前の松屋で朝定食を食い、昼ごろまで憑かれたようにアコギを弾きまくった。
正午辺りから小説のためのプロットを練った。
現時点でプロット以前のパラグラフがいくつか書けたが、小説を書いているときに起きるあの消耗する感じが少し蘇ってきた。
今日はまだノンアルコールで、まー、昨日に思い描いていたことの7~8掛けは出来た気がするので、これから美味い魚を食わせる居酒屋に行く。
以下が今日できたパラグラフ。
こう手の節をいくつか書いて、物語にしようと思っています。
当初は、中小建築請負の会社で苦労したことを書こうと思ったのだが、ちがうものになりそうです。
『魅せらるたる魂』という小説があり、作者はロマン・ロランであることを知ったのは私が高校を卒業するころだった。作品名にも作者名にも惹かれるものはなく、むしろ敬遠したくなる類いの響きであった。なぜ知ったかというと、当時、父親の口から盛んにこの小説と作者名がでてきたから。でも岩波文庫全十巻のこの小説を父親が読んだとは思えなかったし、いまも思っていない。
父親は業界では知られる建材メーカーに勤務していたが、同じ部署に美人の女子社員がいて、その子からしきりにこの本を読むように勧められている、などといっていたことを憶えている。その美人さんが休日に自宅に来たこともあったから記憶が鮮明なのかもしれない。
彼女は確かに美人で、静かな笑みを絶やさない人であった。魅せられたる魂、ロマン・ロラン、このふたつの単語とその人の佇まいはピッタリ嵌っている、と当時の私は感じたのである。
父親は営業職で、仕事が生きがいであるように私には見えた。昨今は社畜という言葉をあちこちで見かけるが、父親はよろこんで社畜になっていたように私には見えた。キャリアの最後の方では出世し、サラリーマンでありながら確定申告をしていた。
家のことを取り仕切るのは母親で、その舵取りは上手いとはとてもいえなかった。住む家は常識では考えられない頻度で代わった。高度成長期の波に乗っていたころは、住んでいる家が買ったときより高く売れ、引っ越すたびに家屋のグレードが上がったが、上記美人さんが自宅に来たころがそのピークで、そこから先は坂を転げ落ちるように家屋がみすぼらしくなっていった。
まー、こんな感じです。
途中で投げないようにするため、ここに貼り付けます。
ではでは。
ここまで。
明日も書きます。