金曜日。
いつもは作業所でどうたらこうたら、で始まることが多いこの日記ですが、今日は作業所に着くまでの電車内での話から。
小田急に乗車してシートに座り、文學界4月号に掲載された白石昇『足の間』を読み始める。
以下はネタバレだから、読もうと思っている人はパスしてくだされ。
小説を読むのは久しぶりでしたが、冒頭から作品内にすっと入って行くことが出来ました。
「あたし」の一人称。
東南アジアらしき地域から日本に働きに来ている若い女の子と「あたし」。
彼女たちのお仕事はキャバクラの嬢。
冒頭、女の子が股間を水で洗う。
「あたし」のリアクションが自然で奇をてらった感はなし。
今日は東日本大震災が起きた日ですが、この作品でも「あたし」は震災に遭っていて、いまのところ、それは阪神淡路大震災と推察。
「北朝鮮とロシアの国境」と書かれていて、おや? 北朝鮮の国境は韓国と中国だけじゃなかったのか、と。
作業所行き帰りの電車内で読むから、まだ物語の入り口ですが、筆致は落ち着いていて安心して読むことが出来そうです。
これまでに読んだ白石作品から鑑みるに、いろんな文体で書ける人なんだなーと。
書き手としての引き出しの多さを感じます。
冒頭つながりで、お店の常連になるお役所勤めの若い男。
その坊やと付き合うようになり、カラオケで安室奈美恵の歌を覚えながら日本語が上達していく女の子。
さて、明日はリペアが済んだヤマハのアコギを引き取りに御茶ノ水に行く予定ですが、短気なおれは、いつも終点の新宿まで行って、中央線に乗り換えてあの街に行きます。
でも、明日は代々木上原で千代田線に乗り換えよう。
そのルートは時間がかかりますが、読書には向いています。
ここまで。
明日も書きます。
今夜の1曲。
むかし、白石昇と罧原堤がおれの部屋に居て、罧原堤はビートルズが好きだったので、鼻歌まじりで『抱きしめたい』や『デイ・トリッパー』を弾いて聴かせた記憶があります。
今日は罧原堤の誕生日でもあります。
『デイ・トリッパー』。
双子のモナリザによるカバー。