火曜日。
午後からレンタルスタジオにて音合わせ。
『トレイン・トレイン』『学園天国』。
90分の前半が『トレイン・トレイン』。
後半が『学園天国』。
学園天国は易すぎて、奏者が誰も構成をきっちり覚えていない状況でした。
よって演奏はぐだぐだで、ちゃんと歌いこんできたボーカリスト女子にわるいことをしたかもしれません。
さて、昨日からの流れで、不思議、に思うことを。
それは芥川龍之介にまつわること。
芥川賞が在るせいか、彼はいまも尚とてもメジャーな作家扱いですが、おれはマイナーポエットで括れるひとだと思っています。
大江健三郎と対極的な位置に居るひとだと考えます。
流行作家でもあったから、『白』のようなものも書きましたが、井伏鱒二も『駅前旅館』を書いているしね。
あ~、井伏は『黒い雨』も書いたから、世界的に知られているとは思いますが。
ところで、『羅生門』のラスト1行は、未だに「ない方が良い」とする者と「あれで完結」とする者の間で論争が起きるようです。
おれは議論を好みませんが、ない方が良いと感じます。
芥川龍之介の白眉は『蜜柑』。
芥川のすべてを読んではいませんが、柑橘系なら皆が大好きな梶井基次郎『檸檬』より断然こっちだろ、と思うわけです。
時代背景と作者のひととしての立ち位置。
奉公に行く少女が車窓からばら撒く蜜柑。
それを受け取る弟たち。
そこに至る伏線のはり方や、ラストで放たれる蜜柑の美しい描写。
上述の通り、彼は芥川賞の冠だから、その理由だけでも『蜜柑』が遠くまで届くことは、とても良いことだとおれは思います。
マイナーポエットの存在を知らしめる意味においても。
ここまで。
明日も書きます。
今夜の1曲。
ザ・バンド『The Night They Drove Old Dixie Down』。
ドラムを叩きながら歌うメンバーがいるのは、このバンドとイーグルスかな。
リンゴ・スターもたまにそうしていましたね。