土曜日。
休日ではなく、作業所は開所し、おれは通所しました。
午前中はいつも通りの仕事でしたが、午後からは近所の駅前で催されているフリーマーケットを視察、というか見学というか、そういう予定でした。
でも午前中にほとんどの者が帰ってしまい、施設長とおれだけがフリマに行きました。
いまの仕事だけでは東京都が基準とするひとり当たりの平均工賃額を維持するのがむずかしく、施設長はちがう仕事も考えているようで、「視察」「見学」と記したのはそういう意味で。
出店のほとんどはアクセサリー関連でしたな。
どれも細かい手仕事で、福祉作業所での工賃にはなりにくいと感じました。
さて、おれが小説らしきものを書き始めた頃は、どこの繁華街にも「路上ハリガネ屋」がいて、今日見たような手作りのアクセサリーを売っていました。
大抵は外国から来た人たちで、怪しげな風体の者も少なくなかった。
なぜそう思うのかというと、ツアコンをしていたときに、いろんな国の繁華街にもハリガネ屋がいることを知り、現地の取引業者から「彼らには危険な者もいる。近づくな」と教えられることがあったから。
クスリとか売春斡旋とか、裏でする者もいると聞きました。
でも、おれは彼らを街の風物詩的にとらえていていました。
新宿や町田にも彼らはいて、おれは小説に登場させたのですが、いまはまったく見かけなくなりましたな。
その小説には新宿コマ劇場も。
あそこを歌舞伎町のランドマーク的にとらえていたから、いつの間にゴジラになってしまい、小説は古くなってしまいましたな。
まー、書いたのは20年くらいまえだから、街の景観も変わるのが当たり前ではありますが。
しかし、新宿コマ劇場がなくなるとは思ってもいませんでしたな。
さて、眠い。
ここにその小説を紹介し、ベッドにもぐります。
当時のおれが想う「かっこいい男」を書いたつもりでした。
ここまで。
明日も書きます。
今夜の1曲は、かっこいい曲と思うなかのひとつ、Tom Waits『土曜日の夜』を。
ウッドベースがしぶいぜ。