土曜日。
休日。
年金のことは、あらかたすべきことを済ませたが、昨年末から片付かない案件を、今日は強引に終わらせた。
クリスマスに買ったギブソンアコギが初期トラブルで別の個体に替えてもらったが、それも同じ症状が出てリペアになってしまった。
つまり、個体差ではなくそういう型番なのである。
保証書に2020年製とあるから、コロナで米モンタナ州のギブソン工場がマトモに稼働していなかったのかも。
まー、ギブソンのアコギはアバウトなのが定説だが、買ってすぐにビリつきが出るのはアバウトで済む話ではない。
ところで、単板仕様のアコースティックギターは、ずっと使われてきた木材がそろそろやばいようで、ローズウッドは既に伐採が制限されているし、マホガニーのギターも年々値が上がっている。
昨年秋ごろから緊急事態宣言が再発令されるとは思っていて、また自宅待機になると踏んで、これからのおれに残された時間も鑑み、マーチンの型番D-28を手に入れた。
楽器業界においては、今は動画で品物の良し悪しを示して売る通販業者も多く、店売りよりかなり安い値付けだが、彼等はリペアになったときにバックレるような気がして、割高だが店売りのものを買った。
D-28は100年くらいベストセラーのアコギでローズウッド仕様。
おれはレコードやCDでその音を刷り込まれているようで、御茶ノ水の老舗で弾くと「やっぱり良いな」と。
12月になって、手持ちのエレキ2本をおれのアパートから最も近い楽器屋に微調整に出し、そのときに試奏したギブソンの新しい型番G-45の鳴りがとても良く、値付けも他メーカーを意識したと思われる戦略的なもので(つまり激安)、材もウォールナットだった。
「あー、もうローズウッドやマホガニーの時代ではないのかな。これからはこういう仕様のギターが増えるのかな」
と感じ、買った。
しかし、もう年が明けていまは3月である。
すぐに桜が咲いて梅雨になって。
その間、ギブソンがおれの手元にあった時間はわずかで、もう勘弁ならんと思い、今朝、買った店が開店したと同時に電話をかけ、
「あれはもういらないから返金してくれ」
「店長が12時に出勤しますから、追って電話を」
12時過ぎに店長から電話がきたが、
「返金はできない」という。
「では、お宅のちがう店で扱っているギブソンJ-45(Gではない)の中古を探してくれよ。新品のGより高くても買うから」
ちなみにJ-45はマホガニー仕様。
「はい、では1時間後にまたお電話を」
この楽器店は全国に店があるから、どこかにあるだろうと思ったのだが、電話が来て、
「J-45は人気機種でいまは中古の在庫がありません。返金は例外ということで承ります」
ということになった。
すぐにネットでマーチンを買った御茶ノ水老舗の在庫を調べたら、J-45の相場より5万円安い中古があり、電話してホールドしてもらい、お店に行って試奏した。
「音は問題ないけど、なんで安いの?」
「ネック折れを修復した個体でして」
「じゃー買う」
ということで、いま、おれの部屋にはマーチンD-28とギブソンJ-45がある。
最も流通しているものと、2番めに売れているものが。
えらいこっちゃ。
ここまで。
明日も書きます。
下にJ-45のデモ動画を貼っておきます。
D-28のように判りやすく「良い音」ではないが、渋い。
ではでは。